4強を決める戦いが始まりました。今回のワールドカップでは
ヨーロッパの国が4強に残り、優勝を競うことになります。初戦はドルトムントで開催されるドイツ対イタリア。今までのワールドカップにおいて、
イタリアはドイツに1度も負けたことがありません。しかしそれに対し、
ドイツはドルトムントで戦った試合で負けたことがないそうです。今回の試合では、どちらのジンクスが崩されることになるのでしょうか。
今回の試合では、私はドイツの応援につきました。今まで約1ヶ月をドイツで過ごしてきて、ドイツがとても好きになったし、何よりドイツの人には本当に親切にしてもらったので…。
スタジアムに向かう前に立ち寄ったFan Festの近くではたくさんのブースが開かれていてドイツサポーター達がキックオフを今か今かと待っていました。
ブースのひとつにドルトムント警察のブースがあって、そこでは無料でドイツとイタリアの国旗のシールを貼ってくれるんです。私もドイツのシールを貼ってもらいました!警察がこんなサービスをしてくれるなんてびっくりですね。
ドイツの試合をみんなと一緒に楽しみたい、という気持ちからか「本当に今日は平日?」と思ってしまうほど多くの人がFan Festには集まっていました。しかしドイツサポーター達が意外に
おとなしかったのには驚きでした。もっとみんなお祭り騒ぎなのかなぁ、と思っていたのですが…。
Fan Festを後にしてスタジアムに向かいました。ドイツとイタリアの国旗のシールを両方顔に貼っているサポーターがいたので「今日はどっちの応援をするの?」と聞いてみたところ「もちろんドイツ!」という答えがユニフォームを指しながら返ってきました。「でもドイツの応援をすると同時に、ワールドカップのホスト国のサポーターの一人として対戦相手の国も応援するんだ。」
ごあいさつと幸運を!
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「もっとドイツサポーターにならなきゃ!」と言われ、腕にドイツの国旗色のペイントをしてもらっちゃいました!
そんな私達のやり取りを見ていたトルコのメディアの人たちが「Pivi」を指差しながら「これは何??」と興味津々の様子で近づいてきました。
「こうやって使うんですよ。」と一緒に写真を撮って「Pivi」でプリントアウトしました。「トルコではワールドカップの反応はどう?」と聞いてみたところ「うーん、いまいちだねぇ。」とのこと。
「君もドイツの応援してね!」とばかりに
先ほどのドイツサポーター2人が
トルコのメディアの人たちにもフェイスペイント。
日本、こんにちは
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こちらはアメリカのロサンジェルスに住んでいるメキシコサポーター。
日本語がとても上手で、「こんにちはー。」と話しかけてくれました。その様子を見ていたチリのメディアの人がやってきて「僕が言うことを繰り返して言ってみて!」と、スペイン語で何かを言わされることに。でもその意味が全くわからず…。
「I love you very muchという意味だよ。」とメキシコサポーターのおじさんが教えてくれました。
意味も分からず言った私のスペイン語がチリで放送されてしまうのでしょうか?
しばらく歩いていると
「オフサイド!」とファールをもらってしまいました。(笑)「これから試合に出て審判するんだよー。」と。そしてもうひと方は線審でしょうか??審判の方と一緒にいらっしゃいました。東京に住んでいるそうです。審判の方いわく「今まではこんな格好をしていると「写真を撮ってください!」の嵐だったんだけれど、ドイツ人はなんだかおとなしいんだよね。今日はまだ一回も言われてないよ。」との事。やはり今日のドイツサポーターはおとなしいんでしょうか。
トッティ、今日はダイブしちゃだめだよ。 日本大好き!
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私が出会ったメディアの人たち以外にも、試合の様子を伝えるべく多くのメディアの人たちが取材をしていました。今回の試合のサポーターの様子を見ていると、サポーターが盛り上がっているというよりかは4強を決める試合が始まった!とメディアの方が盛り上がっているという印象を受けましたね。
スタジアムに入ると、今までのドイツ戦以上にスタジアムを埋め尽くしているドイツサポーターの数が多かったです。
ドイツ色に染まる観客席
イタリアのサポーターはスタジアムのコーナーにほんの少しいるばかり。
これだけドイツのサポーターに埋め尽くされるとスタジアムの雰囲気も圧巻です。特に選手入場や国歌斉唱の際には四方八方からドイツの応援が響いてきて、鳥肌が立ちそうになりました。
試合は両チームともチャンスをものにすることが出来ず、0-0のまま延長戦へ。延長戦でもなかなか決着がつかず、疲れからか両チームの選手たちの足取りも重くなってきました。
このままPK戦に持ち込まれるか、と思った瞬間、一瞬の隙をついてイタリアがゴール!そこで試合の勝敗はほとんど決まってしまったようなものでした。あきらめてしまったかのようにドイツ代表の足は止まってしまい、すかさずイタリアがとどめの2点目。ドイツサポーターで埋め尽くされたスタジアムが一瞬にしてさぁーっと静かになる中で試合終了のホイッスルが鳴りました。
ドイツ代表が次々とピッチに倒れこむ中、観客席から聞こえてきたのは
「ドイチェランド!ドイチェランド!」という選手をねぎらう歓声でした。「最強」とも言われていたアルゼンチンを倒して4強入りしたことなど、今までのドイツ代表の戦いぶりにサポーター達も充分満足していたのでしょうか。スタジアムの帰りもみんなショックを受けているというよりかは、すんなりと結果を受け止めているかのような印象を強く受けました。
ドイツ代表の優勝は無くなってしまいましたが、まだ3位決定戦が残っています。最後の最後までドイツサポーターにドイツのすばらしいサッカーを見せてもらいたいです!